母の愛と再会の物語:幼少期に母との死別、20年後にミディアムシップで導かれた私の心の旅

お母さん

幼少期のころ、母は乳がんで亡くなりました。再発と転移を繰り返し、5年におよぶ闘病生活の末、私の世界から、最も大切な存在が静かにいなくなったのです。

あの日から何年も何年も、私はずっと、心にぽっかり空いた穴を抱えて生きてきました。

——しかし、母は私に「静かなメッセージ」を残していてくれたのです。
それは、母の引き出しにひっそりと遺されていた、1冊のスピリチュアルな本でした。この本との出会いが、もう一度、母の“ぬくもり”と“声”に触れるきっかけになったのです。

このnoteでは、母との思い出、失った悲しみ、そしてミディアムシップを通じて見つけた「魂の再会の物語」を、ひとつの心の旅として、綴っています。

誰かを亡くした悲しみを抱えるすべての人へ。
あなたの心にも、やさしい灯りが灯りますように。


母との魂の再会|ミディアムシップが導いた癒しの物語と心の旅|

幼少期の母との思い出

私の母は、いつも優しく、私を包み込むような存在でした。小さな手を握りしめて歩いた公園や、母の手作りの温かい料理の味、そして、夜寝る前に一緒に読んだ絵本の時間。それらは今でも鮮明に心に残っています。

母は、私が学校で困ったときや友達と喧嘩したとき、いつも優しく話を聞いてくれました。その温かい言葉と笑顔に、私は何度も救われました。

母の手のひらの温もりを感じながら、私は安心して眠りにつきました。そのぬくもりが、私にとっての「安全地帯」。そんな母と一緒に過ごす時間は、私にとって何よりも大切なものでした。母の笑顔を見るだけで、心が温かくなり、どんな困難も乗り越えられるような気がしました。

しかし、私がまだ幼いころに母は乳がんを患い、5年間の闘病生活の末私の前からいなくなってしまいました。がんの手術後2度も転移が発見され、抗がん剤治療では髪の毛も抜けおち、母の体力はみるみるうちに衰えていきました。その姿を見守ることしかできなかった私は、無力さと悲しみに打ちひしがれました。

母が亡くなった日、私はただただ呆然と立ち尽くしていました。心の中で「どうして?」と叫び続けましたが、答えはどこにもありません。

母がいなくなった世界で、どこに向かえばいいのか分からずただ立ち尽くしてしまう私・・・。心の中で何度も母の声を探し続けましたが、もう二度と、その声を聞くことはできませんでした。


母の死後の空虚な日々 ——「遺された一冊の本」が灯したもの

母を失った私は、心にぽっかりと大きな穴が開きました。

そして、何が起きたのか頭では理解しても心がついていかず、ただただ立ち尽くしていました。
母の最期に言った言葉の意味は?私にはもっとなにかできたのでは?
日常のどこを探しても、もう母はいないのに、心はそれを信じられずにいました。

母が亡くなったあと、母の遺品を整理していたときのことです。
引き出しの奥から、文庫本が何冊か出てきました。
その中の一冊に、私は手が止まりました。

・・・母が生前読んでいた
どんな内容の本を読んでいたんだろう・・・恐る恐るページをめくると
「愛は消えない」「魂はつながっている」「私たちは、また会える」
そんな言葉が書いてありました。

——私は、息が止まるような思いでした。

母は、病気と闘いながらも、「死のその先」に何かを信じていた。
その信じる力を、あの静かな眼差しの中に秘めていたのだと、初めて知ったのです。

それから私は、まるで導かれるようにその本を読み始めました。
「母が信じていた“つながり”とは何なのか」
「なぜ私は、こんなにも“会いたい”と願ってしまうのか」

一方で、日常では普通に振舞っていても、
夜になると、寂しさが一気に押し寄せてくることがありました。
母の声を思い出すたびに、涙が止まらなくなることもありました。

思春期になると自分でも説明できないような衝動に駆られて、
夜遅くに出歩いたり、意味もなく人と距離を置いたり——
誰かに助けを求めたいのに、助けの求め方もわからず・・・

しかし、あのとき母が残してくれた一冊の本は
母からの“静かな手紙”のようで、まるで私に
「あなたは決してひとりじゃないよ」と、
時を超えて語りかけてくれているように感じました。

そして、その本をきっかけに私は
スピリチュアルな世界に少しずつ興味を持ち始めました。

もちろんその本だけでは答えを得ることはできず、
心の痛みも完全には消えることはありませんでした。

しかし、母の残した一冊の本を便りにその答えを探し続け、
スピリチュアルな思想や、魂の仕組み、宇宙の法則、
心理学や哲学書、仏教、人の心に関する本を
むさぼるように読み漁る日々が始まりました。

そして、20年後、ミディアムシップという新たな道に出会いました。それは、亡き人とのコミュニケーションを通じて、心の癒しと導きを得る方法でした。


ミディアムシップとの出会いと心の変化

母を亡くしてから20年もの間、私はどれだけ本を読み、どれだけ自分を変えようとしても、私自身の「心の穴」その穴は埋まりませんでした。大人になって社会人になり、企業に勤め始めると表面上は「しっかりしている人」と見られるようになったかもしれません。でも、夜になると涙が止まらなくなる日もあって、母に会いたい気持ちはずっと変わらなかったのです。

そんなある日、「ミディアムシップ」という言葉がふと目に留まりました。ミディアムとは、霊界とこの世をつなぐ霊媒師の存在。そして、ミディアムシップとは、亡くなった魂とつながり、今は亡きあの人の声を届けること。なんとなく心が惹かれるように、その世界を覗いてみることにしたのです。

最初は半信半疑でした。「亡くなった人の声が聞こえるなんて、本当にそんなことがあるの?」と。けれど、私は何か大きなものに包まれるような感覚を覚えたのです。そして実際に、私のミディアムシップの体験は、まるで母がそっと背中に手を添えてくれているような…そんな優しさとあたたかさが胸いっぱいに広がりました。

ミディアムが私に伝えた言葉は、誰にも話したことのない母との思い出そのものでした。幼いころとの私と母の大切な記憶・・・、クリスマスの何気ないひと時、夏休みの宿題のこと、母がしてくれたおまじないの話や、入学式の日に髪を三つ編みにしてくれたこと。私自身でさえ忘れかけていた記憶を、母はそのまま、そっと差し出してくれたのです。

涙が止まりませんでした。「私は、ひとりじゃなかったんだ」と、ようやく心の奥底から思うことができたのです。

その体験をきっかけに、私は本格的にミディアムシップを学び始めました。フィロソフィー、リーディング、セッションの技術だけでなく、人の魂や死後の世界、そして“つながり”の意味を、深く理解していきました。

それと並行して、心理カウンセラーとしての道も歩み始めました。どれも私にとっては、ただの技術ではありませんでした。20年かけて自分自身を癒し、そして「生きなおす」ための地図だったのです。

今、私はようやく「心の穴」に静かな灯りをともせるようになりました。それは、母の魂からのメッセージと、私自身がようやく出会えた“自分の声”の融合でした。


🌿 心の癒しへ導かれて 〜静かな灯のような存在を目指して〜

母の愛に再び触れたあの日から、私の中の時計は静かに、けれど確実に動き出しました。

「癒し」という言葉は、ときに簡単に使われてしまいます。でも、ほんとうの癒しとは、痛みや喪失がなくなることではありません。むしろ、それらを抱きしめて、自分の人生の一部としてやさしく共に歩んでいくこと。私はそれを、ミディアムシップと心理学の両方から学びました。

私がカウンセリングやセッションを通じて提供したいのは、「あなたの中にすでにある答えに気づく」ことのお手伝いです。

私は、ミディアムシップを通して「霊界は遠いどこかにあるのではなく、すぐそばに存在している」という感覚を受け取ったとき、
それまでの世界の見え方が静かに、でも確かに変わっていきました。

それは、目に見えないけれど「ひとりじゃない」と感じられる体験。
大切な人の魂は、この世界から消えてしまったのではなく、
形を変えて、私たちのそばに在り続けている——
そのことが、知識ではなく“感覚”として心に届いたとき、
私はようやく、過去の痛みや喪失の悲しみをやさしく抱きしめられるようになりました。

今、私がミディアムとして活動しているのは、
そんな“気づき”が、誰かの心を照らす灯りになればと思うからです。

痛みを消すことも、過去をなかったことにすることもできません。でも、あなたがその痛みを抱えながらも自分自身を信じ、歩き出せるように、そっと背中に手を添えることはできます。

あなたがふと立ち止まったとき、夜が長くて眠れないとき、心がふいにざわついたとき。

そんな瞬間に、「この人なら、話してもいいかもしれない」と思ってもらえるような存在でありたい。

私は、かつての私自身に向けるような想いで、今、この道を歩んでいます。


🕊️ あなたへ——もし、あなたも心に「会いたい誰か」がいるなら

もしかしたら、あなたも「大切な誰か」とのお別れを経験されたかもしれません。あるいは、自分でも理由の分からない寂しさや、孤独感を抱えているかもしれません。

それは、決して「弱さ」ではありません。

それは、あなたが深く人を愛し、つながりを大切にする人だからこそ感じる“魂の感度”です。

私は、そんなあなたに出会いたいと思っています。

言葉にならない気持ちを、無理に整える必要はありません。
涙を止めなくていいし、無理に笑う必要もありません。

あなたの中にある感情のひとつひとつに、私は耳を澄ませて、そっと寄り添います。

コメント

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